花が咲き始める春には、ミツバチの活動が始まります。ミツバチは益虫ですが、家屋に巣を作られてしまった場合は弊害も多いため駆除が必要です。埼玉県でのミツバチ被害の発生しやすい地域やミツバチの駆除方法について紹介します。
埼玉県におけるミツバチの巣による被害とは
温暖で自然豊かな埼玉県では、全域でミツバチの営巣が見られます。自然界にもミツバチの巣はもちろんありますが、外敵や風雨、寒さから身を守るのに都合が良いため、民家や建物に巣作りをするケースは多いものです。ミツバチの巣によってどんな被害が起こる？
ミツバチ自体はおとなしい昆虫で、草花の受粉を助けたり、ハチミツを集めたりする益虫として知られています。もちろん、むやみに駆除をする必要はないのですが、ときには看過できない実害をもたらす場合があります。蜜による被害
屋根裏や壁の隙間、床下など、家屋や建物の内部にミツバチが巣を作ると、特に木造建築では巣から垂れてきた蜜で木材が傷んでしまうケースがあります。染みができて汚れたり、強度が落ちたりするのを放ってはおけません。また、蜜の甘い匂いに誘われて、アリやゴキブリが建物の中に引き寄せられてしまいます。カビなども生えやすくなり、衛生的にもよくはないでしょう。ミツバチのフン害
昆虫も排泄をしますし、その仲間であるミツバチも例外ではありません。ミツバチは1つの巣に1万匹以上が住んでいるので、そのフンの量もかなりのものです。近くにミツバチの巣があれば、建物の壁や、洗濯物、車などに大量のフンがついていることもあります。色が白いものにフンをすることが多く、「外に干していたシーツにびっしりとフンがついていた」といった被害も。鳥のフン害ほどひどくはありませんが、ミツバチは数が多いためやはり困りものです。蜂に刺される被害
ミツバチはあまり人を刺しませんが、巣に危害を与える相手には果敢に攻撃してきます。ミツバチの針は返しがついていて、肌にしっかりと刺さり、毒袋とともにミツバチの体から抜け落ちます。体の小さいミツバチといえども、刺されれば大きく腫れますし、非常に痛いです。また、針が抜けたミツバチは死んでしまいますが、そのときにフェロモンを出して仲間を呼びます。近くに巣があれば大量のミツバチたちが襲ってくることがあり、一斉に刺されたときは命にかかわるので大変危険です。ミツバチの巣があるとスズメバチがやってくる？
ミツバチの天敵がスズメバチであることはよく知られています。わずか数匹のスズメバチによって1万匹以上のミツバチが全滅させられてしまいます。スズメバチにとって、ミツバチの巣は最高級の獲物です。したがって、ミツバチの巣が自宅に作られていると、それを察知したスズメバチが寄ってくるおそれがあります。また、スズメバチによって襲撃を受けた巣の残骸や残された蜜、おびただしいほどのミツバチの死骸は、ほかの虫たちや菌類・細菌類の温床となるので、住環境の悪化につながります。埼玉県でミツバチ被害が発生する可能性のある地域
埼玉県全域でミツバチの生息が確認されています。特に、周りが自然に囲まれている民家においては、屋根裏や軒下、物置などに巣が作られる可能性があります。【埼玉県中央部】
上里町、本庄市、神川町、深谷市、美里町、熊谷市、寄居町、滑川町、小川町、東松山市、吉見町、東秩父村、嵐山町、ときがわ町、鳩山町、川島町、越生町、坂戸市、毛呂山町、鶴ヶ島市、飯能市、日高市、川越市、狭山市、ふじみ野市、富士見市、三芳町、志木市、入間市、所沢市、朝霞市、新座市、和光市
【埼玉県東部】
羽生市、加須市、行田市、久喜市、幸手市、白岡市、宮代町、杉戸町、春日部市、松伏町、越谷市、吉川市、草加市、三郷市、八潮市、鴻巣市、北本市、桶川市、伊奈町、上尾市、蓮田市、さいたま市、川口市、蕨市、戸田市
【埼玉県西部】
長瀞町、皆野町、秩父市、小鹿野町、横瀬町
埼玉県でミツバチを駆除する方法
ミツバチはおとなしい蜂ですが、営巣されると家屋を傷めるおそれがあります。長期にわたって放置すれば巣が肥大化していくので、手を付けられない状態になってからでは遅いです。ミツバチ駆除を検討されている人のために、駆除方法について解説します。
ミツバチを駆除するための知識と準備
ミツバチは巣に大量の蜂がいます。普通の昆虫を駆除するような感覚で駆除に取り掛かると失敗しやすいですし、刺されることもあるので危険です。ミツバチ駆除の基礎知識を学び、必要な準備を整えてからおこなうようにしましょう。ミツバチ駆除に適した時間帯
ミツバチも含め、蜂は全般的に早朝～夕方に活動します。よって、日没後に駆除をするのが望ましいです。日中に駆除をする場合は、活発に飛び回る蜂に刺される可能性があるので、防護服を着るなどして装備をしっかりしておく必要があります。また昼間に巣を駆除したときは、外へ出ていた蜂があとから巣のあった場所へ戻ってきます。そのため、戻り蜂対策として防虫剤などを散布しておくことも忘れないようにしましょう。ミツバチ駆除に必要な道具や装備
ミツバチの駆除を夜間におこなうなら懐中電灯が必要です。日中でも、建物のすき間など明かりが乏しい場所であっても役立ちます。殺虫剤は一般的なものよりも、蜂専用のエアゾール殺虫剤をおすすめします。ミツバチはほかの昆虫に比べて殺虫剤の耐性が高く、数も多いのでなるべく強力な殺虫剤のほうがよいでしょう。蜂に刺されないようにするために、必ず防護服や手袋を着用して駆除をおこなってください。大量のミツバチに刺されて死亡した例もあります。駆除後、蜂の巣を撤去するときには、のこぎりやハンマーなどがあると便利です。大量の死骸やゴミが出るので、ほうきやちり取り、ゴミ袋も用意しておきましょう。ミツバチ駆除をする手順
まず、巣の様子を確認します。夜間ならほとんどすべての蜂が巣に戻っていますが、日中は巣の周辺を飛び回っているので刺されないように注意しましょう。巣に近づいて殺虫剤をまくより先に襲われた場合は、いったん安全なところへ避難しましょう。襲われることなく巣に近づくことができたら、一気に殺虫剤をまきます。生き残る蜂がいないように、巣の全体にまんべんなく殺虫剤を散布してください。しばらくして、羽音がしなくなったら、周囲の蜂の死骸を片付け、巣を解体します。巣の撤去後、蜜や蜜蝋などが建物に付着していた場合はきれいに拭き取るか、お湯や水で洗い流しましょう。ほかの虫や雑菌がわく原因になりますし、建材にも悪影響が出るおそれがあります。営巣による損傷がひどい場合には、住宅リフォームなども検討してください。もし駆除の際にミツバチに刺されたら...
防護服や手袋をしていれば、ミツバチ相手なら基本的には安全です。しかし、防護服を身に着けていなかったり、服にすき間ができたりして、うっかり刺されてしまった場合はどうしたらよいでしょうか。ミツバチが刺したとき、毒針とともに毒袋がとれます。この毒袋を押してしまうと、体内に毒が注入されてしまうので、針を抜くときには注意が必要です。ピンセットなどで針をつまんで、毒袋を押さないように慎重に抜きましょう。刺された箇所には抗ヒスタミンを含む軟膏などを塗っておくと、痛みや腫れを緩和できます。めまいやじんましんなどのアレルギー症状が出たときは、すぐに医療機関で診察を受けてください。
ミツバチを早く安全に駆除する方法は！？
ミツバチの巣の駆除は、重労働であるだけでなく、少なからず危険もともないます。発見したときには巣が肥大化していて、自力では駆除が難しいケースも多々あります。かといって放置すれば、刻一刻と巣が大きくなり続けて被害も深刻になりかねません。ミツバチ相手といえども、駆除はプロに任せてしまったほうが手軽で早く済みます。時間や労力も込みで考えると、結果的には安上がりになることが多いでしょう。実際、自分でミツバチの巣を駆除しようとして断念した人や、一度駆除をしてみて思った以上に大変だった経験がある人は、迷わず専門業者に駆除依頼をしているようです。まとめ
ミツバチはおとなしく、人にあまり危害を加えるイメージが少ないですが、家屋に営巣されてしまった場合は必ずしもそうではありません。建物に深刻なダメージを与えられてリフォームを余儀なくされると、金銭的には大きな痛手となってしまいます。また、ミツバチ自体に刺されたり、寄ってきたスズメバチに被害を受けたりするケースもあり、放置するのは危険です。周囲でミツバチを頻繁に見かけるようになったら、近くに蜂の巣が作られている可能性がありますから、注意深く探してみてください。もし、自宅に営巣されているのを発見したときは、手遅れになる前にすぐに駆除をおこないましょう。専門業者に依頼するほうが、自力で駆除するよりも早く簡単に解決できるのでおすすめです。
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